スープ
- 魚のあらは全面に塩をまんべんなくふり、オーブンで15~20分焼く。薄切りにした玉ねぎ、にんじん、セロリをオリーブオイル15mlでしんなりするまで炒め、焼いたあらとホールトマトを加え、トマトを潰しながら煮る。1時間ほど煮たら裏濾す。
クスクス
- ボウルにクスクス、【A】のスパイス、分量の熱湯、2g(全体の1%重量)の塩を加え、へらで全体をなじませるように混ぜる。ぴったりとラップをして10〜15分置き、蒸し上げる。
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クミンが香るクスクスを合わせることでシチリアのイメージが一気に広がる一皿に。
クスクスは、中~大粒のものを選ぶと食感が残りやすく、濃厚なスープに合う。
スープ
- ②の間にスープを仕上げる。①のスープに下処理をしたアサリ、ムール貝、イイダコ、エビを入れ火にかけ、火が通ったら塩で味を調える。サフランを加えてすぐ火を止める。
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サフランは仕上げに加え、火を加えすぎないこと。
水や湯に浸して黄金色を引き出す定番の使い方とは異なり、サフランの香りとほろ苦い風味を引き出す手法。
主材料・仕上げ
- ハタの両面に塩をまんべんなくふり、オリーブオイル15mlを熱したフライパンで両面をソテーする。焼き上がったら、器に②のクスクス、ハタ、③の魚介類を盛り、最後にスープを注ぐ。
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魚介のスープ、クスクス、ハタのソテーを最後に皿で組み立てることで、魚介それぞれが持つ味わいの個性が引き立つ。
料理を「黄色く色付ける」という点では同じ効果をもたらすスパイスですが、実はまったく違った性質を持っています。その使い方や香りの違いをシェフに伺いました。
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GABAN® ターメリックパウダー
カレーのイメージが強いターメリックですが、実は香りはそれほど強くないんです。僕は自然な野性味をプラスしたり、色付けの目的で使うことが多いですね。今回はクスクスに加えて、エキゾチックな風味と色合いに仕上げました。
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GABAN® サフランホール
サフランの魅力は、黄金色の鮮やかな彩りももちろんですが、立ち上る華やかな香りとほろ苦い風味も持ち味です。ほんの少量で、料理の味にぐっと深みが出ます。素材の味を邪魔せず、舌の奥でほのかに感じる、ささやかな存在感がいいですね。
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馬芹(ばきん)/Cumin
セリ科植物の種子で、独特な強い芳香とほろ苦さがある。カレー粉の特徴的な香味を持つ主要なスパイス。他にはチリパウダー等の原料になっている。色、形、大きさではキャラウェイと混同されることがある。
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甘唐辛子/Paprika
パプリカの果実を乾燥・粉末にしたもので、微かな甘み、渋みがあり、主に料理の彩りや色付けに使用される。
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うこん/Turmeric
ショウガ科の植物の根茎部でやや土臭い香りと多少の辛みがある。カレーなどの料理を黄色に色づけるスパイス。水には溶けにくいが油との相性が良い。
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番紅花/Saffron
世界で最も高価なスパイス。アヤメ科のクロッカスの一品種の雌しべで、独特の香りとほろ苦さを持ち、料理を鮮やかな黄色に仕上げると共に上品な芳香を漂わせる。水に浸すとクロシンが溶解し、黄金色になる。